ピアニスト、野田あすかさんの演奏を聞いた人々は「心が震えます」「感動しました」と涙ながらに話します。このように人を感動させずにはおかない、あすかさんの美しいピアノ演奏の裏には、生まれながらのハンデキャップがありました。それは『発達障害』です。

『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)で7月28日に発達障害の特集が放送されました。同番組では野田あすかさんに密着しました。

あすかさんは脳の欠陥が原因で、視覚情報を正確に把握できません。そのため、ピアニストでありながら、楽譜を読む事ができません。新しい曲を覚えるためには、楽譜をマーキングし音読、それを録音します。次に録音を聞きながら文字にお越し、音階に合わせて折れ線を書き込む作業をしなくてはなりません。

さらにカスタネットでリズムを取り、録音機能のあるエレクトーンを使って録音。信じられないような多くの作業を積み重ねて、やっとのことで曲を覚える事が出来るのです。このあすかさん独自の曲を覚える方法、1曲に1ヵ月の期間が必要となります。通常の人が簡単にできることでも、あすかさんは数十倍の労力が必要となるのです。

知らない人は障害を持った人は特別に能力があって、このような楽器を弾く人もそうした能力だと勝手に思い込んでいる人がいます。実は、今回の番組で紹介されたように想像を超えた努力の果てにパフォーマンスを手に入れる人も多いのです。

発達障害者に対して誤った理解をしないように番組MCの中居正広さんがあるコメントをします。そのコメントが話題を呼んでいます。

番組では、ハンディキャップを持ちながらも新しい道へ踏み出した人物の例としてアスペルガー症候群を持つ少年のエピソードも伝えました。
黒板の文字がゆがんで見える為、ノートも取れなかった少年は高校へ行くことも出来ませんでした。しかし並外れたコーヒーへの情熱で、独学で知識を身に付け、両親のサポートで店をオープンするまでになります。

中居さんは、あすかさんと少年のエピソードを受けて、ゲストの教授に対して尋ねます。

でも、発達障害があるかたイコール、なんかすごい特別な才能があるっていうわけでは、先生、ないんですよね。

中居正広の金曜日のスマイルたちへ ーより引用

発達障害を持つ人が、天才的な才能を持つ人ではないということを中居さんは質問の形で視聴者に伝えようとしました。この、誤解されがちな事実を、中居さんがキチンと口にしたことを視聴者は絶賛しました。恐らくは収録前に、発達障害について深く学んだのでしょう。慎重に選ばれた言葉でした。

視聴者からは発達障害に理解が深まるいい番組だったとの声が上がっています。
これは中居さんの言葉があったからでしょう。障害は誤解を招きやすいやすい問題です、しかし、周囲の人がキチンとその内容を正しく「知る」ことから始めなければ、何も進まないのではないでしょうか。

出典元:kinsma