「猛禽類」はタカ目,ハヤブサ目,フクロウ目の鳥の総称で、他の動物(昆虫、哺乳類、鳥類)を捕食する習性のある鳥類の総称です。

これらはいずれも鋭い爪や鉤型に曲がった嘴(くちばし)、掴む力が強い趾(あしゆび)を持っていて、獲物を捕まえるのに適しています。

その中でも皆さんがよく耳にするのは鷲(ワシ)と鷹(タカ)、さらに鳶(トビ、トンビ)や隼(ハヤブサ)ではないでしょうか?

でも、実際にこれらはどう違うのか、どこを見れば区別できるのかと戸惑う人も多いのではないでしょうか?

鷹と鷲はいずれもタカ目タカ科であって、明確な違いはありません。一般的に比較的大きいものを鷲(ワシ)と言い、オオワシ、オジロワシ、イヌワシ、ハクトウワシなどがこれにあたります。鷲に比べて小さめのものを鷹と呼んでいますが、例外もあります。これらは分類上は同じと言えます。

英語では鷲をHawk(ホーク:タカ)、鷹はEagle(イーグル:ワシ)とやはり区別して呼ばれています。

それでは、鳶(トビ、トンビ)や隼(ハヤブサ)の違いはどうでしょう?

鳶はタカ目タカ科に属していますが、ハヤブサはタカ目ではなくハヤブサ目ハヤブサ科で、骨格などがタカ科とは大きく異なっています。

これらの分類は研究が進むにつれて、細分化されたり、別の種類に分類されたりして変化しています。

大きさで区別すると一般的には、鷲(ワシ)>鳶(トビ)>鷹(タカ)>隼(ハヤブサ)の順になります。

 

一例として『日本の野鳥識別図鑑』(誠文堂新光社)にて紹介されていたタカ・ワシ・ハヤブサ・トビの種類は以下のとおり。まだまだ細分化できそうですね…。

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鷲(ワシ)
・イヌワシ ・オオワシ ・オジロワシ ・カンムリワシ ・ハクトウワシ

鳶(トビ)
・トビ

鷹(タカ)
・オオタカ ・クマタカ ・サシバ ・ミサゴ ・ノスリ ・ツミ ・ハチクマ ・ハイタカ ・ケアシノスリ ・アカハラダカ ・マダラチュウヒ・ハイイロチュウヒ・チュウヒ

隼(ハヤブサ)
・ハヤブサ ・シロハヤブサ ・チョウゲンボウ ・チゴハヤブサ ・アカアシチョウゲンボウ
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鷲(ワシ)【Eagle】

鷲の多くは冬鳥として渡ってくるものや、北日本にのみ生息するものが多い中、イヌワシは九州以北に留鳥として生息しています。
ただし、現在は400~500羽しか生息していないと考えられており、天然記念物にも指定されています。

この他、天然記念物に指定されている鷲の仲間には、オジロワシ、オオワシがあります。

 

そんな鷲はどんな性格なのでしょうか?

鷲は社会のルールを重んじる一方束縛されることを嫌うため、鷹と比べてかなり強情な性格です。一度捕まえた獲物は何が何でも離さない執着心を持っており、鷲の握力は人間の頭蓋骨を折るほど恐ろしいパワーを秘めています。

鷹(タカ)【Hawk】

タカ目タカ科で鷲よりも小さいのが鷹(タカ)。

鷹の種類には馴染みのあるオオタカをはじめ、ハイタカ、クマタカなどが有名です。全長は45~80cmほど。体色は鷲よりも褐色より(クリーム色)な印象です。鷲との外見的な一番の違いは鷲が太い脚に対して、鷹の足は細いのが特徴です。(明確な違いがないので、こちらも例外あり)

 

鳶(トビ)【Kite】

タカ目タカ科の鳶は、みなさんもニュースで観たことがあるかと思いますが、江ノ島など海辺の観光地で人間が持っているお弁当などの食料を急降下してきて強奪している光景は有名です。

全国的にカラスと並んで空を飛んでいる、人間に最も身近なタカといえます。

鷲や鷹、隼と比べると尾羽が角ばっているのが特徴で、全長は59~69cm程度でオオタカよりも大きく、翼を広げると150~160cmほどになります。

「ピーヒョロロ」の鳴き声が有名ですね。

 

隼(ハヤブサ)【Falcon】

以前はタカ目ハヤブサ科と分類されていましたが、その後のDNA鑑定などでタカ目とは異なることがわかり、ハヤブサ目として分類されるようになりました。

全長約35~50cmとタカ目と比べて小さく、日本ではチョウゲンボウやチゴハヤブサが知られています。

分類がタカ目からハヤブサ目へ変わったと言いましたが、これによって日本鳥学会は2012年に隼を猛禽類からインコやスズメの仲間へと分類を変更したことを発表しています。

出典元:feely