画像引用元:The Japan Times

先月、リトアニアにて第2次世界大戦中、多くのユダヤ人を救った日本人『杉原千畝(すぎはらちうね)』さんを讃える式典が行われました。

式典が行われたのはリトアニア第二の都市、カウナス。

古く美しい協会や建物が観光客に有名な土地です。

リトアニア側からは外務副大臣や文化副大臣、元欧州議会議員他、100名近くが出席。

日本側からはリトアニア大使館特命全権大使現地や現地の大学で勉強をする留学生、「千畝ブリッジングプロジェクト」に所属する早稲田大学の学生達が出席しました。

杉原さんの功績を讃える記念プレートは、その功績にゆかりのあるカウナス駅とメトロポリス・ホテルに設置されたそうです。

ところで、日本から遠く8000キロ以上離れたリトアニアの地で、これがけ多くの人々に称えられている日本人、杉原千畝さんってどんな人なのでしょうか!?
画像引用元:The Japan Times

ハリウッド映画界の巨匠スティーブン・スピルバーグ監督の「シンドラーのリスト」。

アカデミー賞で7部門を受賞した不朽の名作ですね。

物語のモデルとなったオスカー・シンドラーは、ドイツ人の実業家でありながら1200人ものユダヤ人をガス室送りから助けたとされています。

しかし、それよりはるかに多くのユダヤ人の命を救った一人の日本人外交官。

それが、杉原千畝さんなんです!

1940年ナチスドイツはリトアニアの隣国であるポーランドを占領。

迫害され逃げ場を失うユダヤ人にとって、最後の望みの綱が「命のビザ」といわれる日本通過ビザ。

このビザを取得し第三国に逃げる以外に生き残る方法はなかったのです。

当時、リトアニアのカウナスに赴任していた杉原千畝さん。

リトアニア逃れたユダヤ人達は、ビザを求めて殺到。

迫害の惨状を知っていた杉原さんは電報で外務省本省にビザの発行の許可を求めます。

しかし、日独伊三国同盟の締結を間近に控え、むやみにドイツを刺激したくないとの国内の政治事情もあり、ビザ発給の許可はおりなかったのです。

しかしながら、命からがらリトアニアまでたどり着き、ビザの発給を懇願するユダヤ人たちを見捨てることはできませんでした。

苦悩の末、ついに杉原さんは独断で「命のビザ」発給を決断します。

妻である幸子さんも夫のこの行動に賛成したそうです。
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ここから「日本のシンドラー」杉原千畝さんによるユダヤ人救出劇が始まります。

杉原さんのビザの発給作業は、カウナスの領事館が閉鎖され、外務省本省からのベルリンへの移動命令がいよいよ無視できなくなるギリギリのタイミングまで、寝る間も惜しんで必死に続けられました。

その数は記録されているだけでも2139枚。

実に推定6000人のユダヤ人の為にビザを発行したのでした。
画像引用元:The Japan Times

カウナスではその後、2か月で1万人ものユダヤ人が虐殺され、この戦争で殺害されたユダヤ人は約600万人と言われています。

ベルリンへ旅立つ車上の人になっても、杉原は車窓から手渡しされたビザを書き続けた。汽車が走り出し、もうビザを書くことができなくなって、「許して下さい、私にはもう書けない。みなさんのご無事を祈っています」と千畝が頭を下げると、「スギハァラ。私たちはあなたを忘れません。もう一度あなたにお会いしますよ」という叫び声があがった。そして「列車と並んで泣きながら走っている人」が、千畝たちの「姿が見えなくなるまで何度も叫び続けて」いた。
出典元:a.wikipedia.org

杉原さんは、帰国退職通知を受けて外務省を去り、外交官名簿からも削除されるという冷遇を受けます。

その後も長年に渡り敵意や悪意ある中傷を受け続けました。

しかし1985年、日本人としては唯一、自らの生命の危険を冒してまでユダヤ人を守った非ユダヤ人の人々を表す称号「ヤド・バシェム賞」を受賞します。

しかしこの頃はすでに加齢と病気の為、残念ながら式に出席する事は出来ず、翌年1986年に惜しくもこの世を去ってしまいます。

その後、日本政府による杉原さん遺族への謝罪があり、名誉回復がなされたのは2000年。

杉原さんの死去からすでに14年が経っていました。

現在リトアニアには杉原記念館(Sugihara House)や今回の式典で作られたプレートなど、杉原さんの業績を称える記念碑や美術館が数多く存在します。

そしてその功績は今なお国内外から賞賛されているそうです。

日本では、岐阜県加茂郡八百津町の杉原千畝記念館で、杉原さんの業績を知る事が出来ます。

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こんな話が歴史の教科書に載ってないだなんて…

しかし、今年12月5日に唐沢寿明主演の映画『杉原千畝 スギハラチウネ』(チェリン・グラック監督)が公開されます。

この作品、すでにハリウッド関係者から注目されているそうです。

この記事が、鑑賞前の予習として少しでもお役に立てたら嬉しく思います。

出典元: The Japan Times ja.wikipedia.org