「クリスマス・イブRap」、「マルシェ」など多くのヒット曲を放ち、日本の音楽シーンにHIP HOPを根付かせるきっかけを作ったKICK THE CAN CREW。

ついに、14年ぶりに復活!2004年に、人気絶好調のなか活動休止を発表した彼ら、オリジナルアルバム『KICK!』を引っさげ『復活祭』も行う3人に、活動再開に至る心境をインタビューしました。

結成20年という節目をきっかけにオリジナル・アルバムのレコーディングを行ったというKICK THE CAN CREW。


KREVA


LITTLE


MCU

結成20年という今年、待望のオリジナルアルバム『KICK!』も発売、本格的に復活されました。やはり節目ということが大きかったのでしょうか?

KREVA 「2014年に『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』に出演した後、「このまま制作に入らないのかな?」という空気をスタッフから感じ取ってはいたんです。ただ2017年が、KICK THE CAN CREWを始めてから20年だということに気が付いたので、2016年1月から1ヵ月に1曲のペースで制作を始めて、2017年にリリースすれば結成20年でちょうどいいんじゃないか、という気持ちがあって、今回のタイミングになりました。」

LITTLE「 このまま3人でライブに出演し続けていたら、「こいつら曲はもう作らないのかな?」と思われるかもしれない。だから、「やばい!曲作らなきゃ」って(笑)。」

KREVA「 ただ、やれと言われて作った曲の取材だと、何を聞かれても「やれと言われたので」としか答えようがないんですよね(笑)。そういうのが面倒くさくなってくると、今度は嘘をつき始めるでしょ。それは絶対に、やりたくなかったから、今回は自然にリリースすることになって良かったなと思います。」

4年前は“リリースしなければ”といった、追い込まれるようなこともあったのでしょうか?

KREVA「 追い込まれるというか、やはり商業ベースに乗ってしまうと、例えばレコード会社のスタッフから「○ヶ月連続でリリースすることが決まったから」と言われたりして、そこに乗っかっていくしかないんですよね。自分たちの意思と関係ないところでやることが増えてくると、変な方向に行っちゃうのかなという思いはありました。
でも、今回のアルバムは自分たちの意思で決めたことだし、3人で出したアイデアや話し合いの元に生まれたものなので、自信を持って聴いて欲しいと言えます。」

久々に3人で制作してみて、お互いに変化を感じた部分はありますか?

KREVA 「特に変わっていないかな。今回も3人で楽しく、そして真剣に向き合って曲を作れたのはすごく良かったです。今までで一番良いアルバムが出来たと思うし、ライムスターの宇多丸さんからも「今までで一番良いね」と言われました。」

MCU「 UL(MCUとLITTLEによるユニット)で活動していたときも、1stアルバムをKREVAがプロデュースしてくれたんです。それで、復活前から3人でスタジオに入ったりしていたから、今回はそういった経験もあって、よりスムーズに楽しくできたと思います。」

LITTLE 「みんなでいろんなアイデアを出しながら作るんですけど、自分1人だったら「この言葉でサビにいかないだろう」と思うことも、3人でいると、面白いと思った言葉には誰かがOKを出してくれる。そんな環境なのが良いなと改めて感じました。」

最近はフリースタイルのラップバトルが流行っていたり、CMなどでもラップが使われていたりと再びラップのブームがきていますよね。そういうシーンについてどう思いますか?

KREVA 「オレはフリースタイルをやらなくなってから久しいので、そういうシーンが盛り上がっていても、そこにコミットしようとは思ってないです。でも、ラップのシーンで人気者が増えていけば、自然とオレたちがやっていることが伝わると思うんですよね。「韻を踏むってそういうことなのか」とか、ラップをやる上でのルールを知ったうえで、「あ、ここも韻を踏んでる!」と気付く人が増えたら面白いなと思います。」




みなさんは昔と比べて使うフレーズは変わってきていますか?

LITTLE 「20代の頃は自分の言葉に説得力が持てなかったり恥ずかしかったり、斜めからものを言う感じはあったと思います。でも最近は、わりとストレートな物言いができるようになったというか、したいと思うようになりましたね。」

MCU 「オレはよく“そう”という言葉を使っていて、最近はそれが減ってきたんです。ということは、遊び心を忘れているのかもしれないなと思えてきて…(笑)。」

KREVA 「それは遊び心じゃなくて、その場しのぎじゃない?(笑)。“この先も…そう!”ってフレーズ、よく使ってたよね!」

ニューアルバムに収録されている『千%』の遊び心満載の歌詞が印象的でした。

KREVA「 わりと最初のほうに作った曲です。アルバムのリリースが決まってから、リード曲にするならやっぱり『千%』なんじゃないか?と、メンバーやスタッフとも意見が一致しました。そこから再度手直ししてきっちり作り直したんですけど、この曲を作って良かったなと思います。」

LITTLE 「KREVAのパートで“追い炊き機能”っていうフレーズがあるんですけど、雄志くん(MCU)が最初は炊飯ジャーの機能のことだと思っていて…(笑)。」

MCU 「さらに炊く機能なのかな、と思って(笑)。追い鰹みたいな…?」

KREVA&LITTLE 「あはははは!!」

では、お1人ずつ思い入れの強い1曲をピックアップして頂けますか。

KREVA 「オレは『タコアゲ』。以前『カンケリ』と『タカオニ』というシングルを出していて、“カタカナ4文字遊びシリーズ”はついに公園を飛び出して『タコアゲ』が出来た今、もうカタカナ4文字であればなんでもいいんじゃないかと。次は『ヤキソバ』かな、と思っているんですけど(笑)。」

MCU 「レジャー感はあるよね(笑)。」

KREVA 「いくらでも叙情的に持っていけるよ。“風に舞う青のり~降り掛かるヤキソバに~”みたいな(笑)。まぁ、それは冗談としても「これで復活します!!」というイメージとは違うかもしれないけどオレは大好きだし、こういう曲を作れるのがアルバムの良さだと思います。」

LITTLE 「僕も『タコアゲ』好きです。MV撮りたいですね~、海外とかで(笑)。」

KREVA「 いいね!ブエノスアイレスあたりで撮れたら最高!」

MCU 「オレは『SummerSpot』かな。掛け合いのパートをものすごく細かく分けていて、結構難しいことをオレららしくやっています。先日出演した夏フェスで披露したんだけど、最後のサビを歌い終えたときの達成感たるや!オレたちらしさが一番出てる曲のような気がします。」

今後はどのようなペースで活動されていこうと考えていますか?

KREVA 「今回は良いペースでじっくり考えて曲を書いて、さらに整理する時間が持てたから良かったなと思っているんです。これからも月に一度3人が集まれば何かしらのアイデアは出てくるので、自分たち発信でやっていけたらいいですね。3人が面白いと思ったらやってみるというような、なるべくワチャワチャしながら自然と生まれてくる面白いものをみんなに届けられたらと思います。」

では最後に、KICK THE CAN CREWはみなさんにとってどんな場所ですか?

MCU 「…真剣に取り組める楽しい遊び場です。」

KREVA「 すげえ普通に言ったね(笑)。」

LITTLE 「サラッと言って、このまま去ろうとしたよね(笑)。」

MCU 「そう!」

いかがでしたか?活動休止の理由に関して様々な憶測が飛び交いましたが、個々の活動に力を入れてステップアップをするためだったようですね。この時を待っていた方も多いのではないでしょうか?
さらに、パワーアップしたKICK THE CAN CREW、これからの活動が楽しみです。

KICK THE CAN CREW「千%」ミュージックビデオ

出典元:spotlight-media